宇田川 - 念願の日本橋トンカツ
taromatsumura, 2006.03.10 20:08 [ Today ]
時々無性に食べたくなる料理にトンカツがある。決してスペシャルな料理というわけではない。けれども日常あまりトンカツを食べない生活をしていると、いざ食べようと思うと身近でどこで食べようか迷ってしまったりする。天ぷらだとかハンバーグだとかも、普段食べないからちょっと良いところで、と思うとなかなか悩んでしまったりするかもしれない。ただ僕にとってのトンカツについては、行ってみたい場所があった。日本橋にある宇田川である。そしてついに念願の宇田川に初めて行く機会に恵まれた。
宇田川に限らず、日本橋周辺はびっくりするほどトンカツ屋さんだらけである。以前の触れた恵比寿のもつ鍋のように、日本橋とトンカツを結びつけたくなっちゃうような感じだ。考えてみると、自分が何か食べるときに必ず行くお店がある場所が、地名と料理とを結びつけているだけかもしれないですね。この宇田川はよくテレビにも出てくるトンカツ屋の老舗だけれども、お店にはいるとそんなに気取った雰囲気というよりは、昔からある洋食屋という感じがする。
店に入るとキレイな白木のカウンターに通される。厨房の中を見渡せるカウンターからは、自分が頂くカツが出来ていく様子をじっくりと観察することが出来る。といっても、おいしそうな肉を包丁で切って1枚にして、包丁の角でとんとんたたいて、粉・タマゴ・パン粉をつけて大きな油の鍋にどぼんと入れるだけなんだけれども。「だけ」といっても、タイマーなんて使ってないし、肉の厚さだって適当だ。長年の積み重ねと言うことですね。
一方横ではカツ丼の調理もしていた。同じようにカツを揚げると同時に、小さめのフライパンに出しをどぼどぼ入れて、タマネギ、シメジ、長ネギを放り込んでフタを閉めて火にかける。カツが揚がりつつあるときにタマゴを2個お椀に割ってふんわりとかき混ぜる。頃合いを見計らってカツを油からあげ、ざくざくと切り、そのままフライパンへ入れてしばらくフタ。どういうタイミングなのか、またフタを開けてタマゴをやはりふんわりとかけて、フタ。そうして出来上がるのがこのカツ丼だ。ケータイの写真で残念ですが。
僕が食べている間、大将の宇田川隆直さんはこう話す。
「ここは日本橋だからあんまり味を濃くしない方が良いんだよ。築地でトンカツを揚げるなら朝からの肉体労働者のためにもうちょっと濃い味にすべきだけれど、ここは日本橋だ。1日座っているサラリーマンの方に出すならね。昼と夜でも味は違う。昼はお買い物のご婦人方やご高齢の方が多いから、夜よりも薄味にするんだ」
そんな気遣いをさらりとやってのけるのだから、目の前に出されるトンカツもカツ丼も、旨いこと。特にカツ丼。手軽なメニューだけれども、他では食べられなくなる。罪なカツ丼を楽しみに、またしばらく過ごすことにします。そしておみやげのカツサンドは、当然買って帰る。もちろん、冷めてから食べることをお忘れなく。
宇田川
東京都中央区日本橋本町1-4-15
ランチ 11:00~14:00、ディナー 17:00~21:00(日祝定休)
03-3241-4574
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