トーキョーの中心に、NYの風 - TOKYO MIDTOWN PREVIEW
taromatsumura, 2007.03.26 17:07 [ Column / Today : midtown roppongi tokyo ]
2006年の春は表参道ヒルズの内覧会に行ってきたけれど、2007年は東京ミッドタウンの内覧会に行く機会があったので3月25日に足を踏み入れてみた。六本木はヒルズが出来て以降、割としょっちゅう行く場所になった。電車で行くときは六本木駅ではなく千代田線の乃木坂駅を利用するので、先日オープンした国立新美術館や西麻布界隈や防衛庁跡地の様子を眺めながら六本木を目指す生活が続いていた。ほぼ生活圏と言える場所にできる新しい街は、新しいけれど懐かしい、そんな雰囲気だった。
写真は僕のFlickrのmidtownタグで存分に。
東京ミッドタウンへは僕みたいに地上を徒歩で歩いてくる他は、大江戸線と日比谷線の六本木駅から直結するようになるそうだ。大江戸線とは既に通路がつながっていて、駅の真上がミッドタウンという状態。大江戸線の駅からミッドタウンに入るところには、柔らかい形をしたアート作品がころんと置かれている。子供が中に入って遊ぶ様子が早速見られて、微笑ましい光景だった。
日比谷線へは駅の中を六本木交差点まで歩く格好。歩かされるのか、と思うなかれ。六本木交差点界隈を歩いたことがある人はわかるだろうが、いろいろな勧誘にあふれる場所だし、工事中で歩道も狭い。それらを避けて通れるなら、ミッドタウンに用がなくてもぜひ通りたいし、乃木坂から六本木へ歩いて乗り換える事も考えたくなる。
ミッドタウンの中に入ると、六本木ヒルズのようにちょっと複雑に入り組んだ印象を持つフロア構成も、今や六本木ヒルズで迷う事がなくなった僕からすれば、「街を使いこなすための一定のハードル」という感覚すらある。とはいえ、六本木ヒルズのように狭く獣道を歩くような感覚はない。
六本木ヒルズが通路の連結だとすれば、ミッドタウンは広々とした広場の連結を思わせるゆったりとした空間。この辺りのチューニングは、新しくできる施設だけに、学習があるような気がする。より親しみやすいけれども、慣れてくると使いこなしている感覚も楽しめる。ミッドタウンはそんな街になっているように思える。
ミッドタウンに入っているお店を眺めていくと「規律」と「自由演技」が見られる。ちょうどフィギュアスケートのプログラムみたいな対比があるな、と思ったのは、世界フィギュアの快挙があったからだろう。
例えばお店の入り口にある灯籠のような屋号のランプは、フォントなどの表記やロゴを入れる事は許されていても、基本的には同じ形の看板で統一されている。長い廊下に続く同じ形の灯籠は、ショッピングエリアの1つのアイデンティティを作り出しているし、サインとしてのわかりやすさも作り出している。
一方でお店の内装や外観などをダイナミックに変化させる事もまた、許されている。無印良品のショップは、外観はスチール、内装は木材を使って、ダイナミックな素材の変化がとても強く印象に残った。
またレストランやファッションブティックなども、思い思いのスタイルをお店のスペースの中に展開している。灯籠のようなランプが規律を表していると言えば、店構えは自由演技そのもの。そのバランス感覚が、僕にとってはとても心地よく感じられたし、お店の個性を楽しんでいく上でもとても良い雰囲気を作り出していた。
規律と個性をもった商業施設でぱっと思い浮かぶのはアメリカのモールだ。吹き抜けの構造でそれを取り囲むように通路があり、さらにその通路に沿ってお店が並ぶ構造。僕はニューヨークとコネチカットに毎年行っている関係で、ニューヨーク州ウエストチェスターにあるモールがお気に入りなのだが、日本にいながらそのウエストチェスターのモールを思い浮かべる瞬間があった。
身近にあるこの吹き抜けと通路とお店の構造は、表参道ヒルズである。あそこは通路が坂道でスパイラルになっている点が面白いけれど、基本的な構造は同じだ。そして六本木ヒルズを思わせる程よい迷路感のチューニングと、お店のラインナップも近いものがある。そしてアメリカのモールを思わせる開放感、統一感の上のブランドの自由演技。
これらが総じて、「新しいけれど、懐かしい」という印象を作り出しているのではないだろうか。
ショッピング街からふと外を見ると、21-21デザインサイトのエリアにある青々とした芝と、そこに置かれている近未来を感じさせるアートにしばらく目を奪われる。アート作品はぜひ近くに行ってみるべきだけれど、この広々とした空間の使い方に、とても豊かな気分が湧き出てきたのだ。
ミッドタウンという名前、レストランのコンセプト、たくさんあるベーグルショップ、洗練されたモールっぽい雰囲気、全部ひっくるめて、ニューヨークへのオマージュが東京ミッドタウンなのだ、と言う結論にたどり着きつつある。
オープンは3月30日。この日から、いかにニューヨークに自慢できる空間としてアピールできるようにしていくか、僕はきっと考え始めると思う。
コメント
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://upwest.org/mt/mt-tb.cgi/7784









『今日のトーキョー』へようこそ。『今日のトーキョー』とは、トーキョーライフをもっとエキサイティングで、カラフルで、キャッチーで、グルーヴィーに過ごすためのサークルです。
今日のトーキョー RSS