鳥長
taromatsumura, 2009.10.18 00:00 [ Today : ningyocho restaurant yakitori ]
金曜日の夜、連れ合いと「ちょいと焼き鳥でもつまみたいね」という話になって、近所にある鳥長さんの暖簾をくぐった。と、ここで検索した方はきっと「やまけん」さんのページが出てくると思うんですが、まさにそこです。
このお店は人形町から川の方向に歩いていって、細い路地裏に入ったところにある。焼鳥屋だからと行って盛大に店の外に煙を出しているわけではなく、とにかくしっとりとたたずむお店。暖簾をくぐると焼き場を囲むカウンターの中から、やはりしっとりと「いらっしゃい」という声が来る。
座るやいなや、ビールを頼んで、かしわ、すなぎも、ちょうちん、手羽先をお願いして、出てきたらモクモクと食べてしまった。だって、おしゃべりに没頭していると「出てけ!」と大将からげきが飛ぶ、なんて書いてあるんだから。
10数年ぶりに来たかな、という僕らの親くらいの歳の方が「今日も追い返していたよ、大将は客を選ぶからね」なんていうもんだからびびってしまうのもムリはない。
けれども、一口かしわを口に運ぶと、むしろ追い返されるのもムリはない、と思ってしまう。こんなに絶妙に焼き上げられ、鶏肉がふわふわと口の中でとろける初めての感覚を体験すると、最高の状態で食べない方が悪い、と大将の味方になってしまう。
釜飯と鳥のスープもまたおいしかった。ぶりっとした鮭が幅をきかせる中、カニやら栗やらが豪勢に炊き込まれている。そしてその調和がまたなんとも言えない味わいに仕上がっている。しっとりと、ここで驚きは終わらなかった。
鶏のささみの刺身。「そうそう、これもたべな」と出された鳥の刺身はピンクと言うよりはちょっと赤に近い色。ちょうど中トロのきめが細かいもの、といった表情を見せる。そして厚みがあるのに箸にまとわりつくほど柔らかい肉は、魚の刺身を駆逐するかの勢いだ。これはうまかった。
一通り大満足したあとに、1つ忘れていた気遣いがあった。大将の分のお酒を頼み忘れたのである。ビールを注いであげるべきだった。それどころか「オレのおごりだから」と最後のビールを1杯頂いちゃう始末。こんどは1杯注がせて下さい。
ということで、僕が死ぬまでには100回以上行きたいお店になった。最初は「ちょいと」と思っていたけれど、結果的に満腹に。今度は始めから「がっつり」のつもりでいかせて頂きます。
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